fab!


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"Well, I don't know how
But you're a big boy now
Come on and take a bow
Cause you're a big boy now"
by John Sebastian

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Theme: White Space by Heather Rivers

前に「アクメ・ブレッド」の隣にある「カフェ・ファニー」で昼飯を食べたとき、通りの向こうにモーテルがあるのが見えた。サンフランシスコではなくバークリーに泊まりたいとずっと思っていたから、名前を紙ナプキンに控えておく。「ゴールデンベア・イン、サンパブロ・アヴェニュー、バークリー」。ついでに「カフェ・ファニー」の開店時間を聞いてみた。午前7時。朝食をここで食べることができるモーテルなんて、素敵じゃないか。
珍しく、そのことをちゃんと覚えていた。だから、今回はどこに泊まろうかと友人に言われ、すぐにこのモーテルの名前を挙げたのだ。広い駐車スペースを平屋の建物が回廊のように囲んでいる。建物の角の屋根には風見鶏の鶏が熊になった風向計が立っていて、隣接して二階建ての別棟もあった。チェックインを済ませ、車から荷物を下ろしているうちに、奥に見えている客室棟の壁に「QUIET PLEASE」というネオンサインがあることに気づいた。ポラロイドカメラをバッグから取り出して、そのサインを写す。ところが、シャッターが切れた後にフィルムが出てこない。どうしたのだろうとレンズのあたりを確かめていると、いきなりジャーッと音がして真っ黒なフィルムが出てきた。何度か繰り返してみたけれど、元に戻る気配はない。また次の機会に撮ればいいかと諦めた。次の機会に、まだフィルムが残っていればの話だが。
シャタック通りの「シェ・パニーズ」で夕飯を食べてモーテルに戻ると、さっきのネオンサインがぼうっと紅く輝いていた。急に、自分がどうしてポートランドのホテルが好きになれなかったかがわかった。欲しいのは静けさである。ポートランドのホテルは物音が騒がしかったということではない。その種の静けさとは別のもの。あそこには、部屋のインテリアからロビーにたむろしているとても泊まり客とは思えない連中にいたるまで、あらゆるものが四六時中、自己主張をしているような雰囲気があって、宿泊施設にそんなものを求めていない自分は、それを「うるさい」と感じていたのだと、すごく納得がいった。
モーテルの部屋に入ると、隣の部屋の泊まり客が見ているらしいテレビの音声が聞こえた。荷造りをして、シャワーを浴び、ベッドに横になって本を読む。そのうちに眠くなってきたので、目覚まし時計をセットして電気を消した。相変わらずテレビの音声が聞こえてくる。それでも、このモーテルが好きだ。